関西でイチゴを育てる場合、春の収穫を終えた後の梅雨から夏にかけての管理が、翌年も安定して実を付けられる株に育てるための重要な時期になります。
特に関西の蒸し暑い梅雨や、気温が35℃を超えることもある夏の環境は、イチゴにとって大きな負担となります。
高温多湿による根の傷みや葉の病気、アブラムシやハダニなどの害虫被害が発生しやすく、収穫後だからと管理を怠ると株の勢いが低下してしまいます。
一方で、この時期に適切な手入れを行えば、イチゴは翌年の収穫に向けて丈夫な株へと成長します。
ポイントは、水やりや肥料の与え方だけではなく、風通しを確保すること、古い葉を整理すること、病害虫の早期発見を徹底することです。
夏越しの管理は、一見すると地味な作業が中心ですが、秋以降の花芽形成や翌春の収穫量を左右する大切な工程です。
この記事では、関西特有の気候条件を踏まえながら、梅雨時期の湿気対策、夏の高温から株を守る方法、病気や害虫を防ぐ具体的な管理のポイントについて詳しく解説します。
家庭菜園でも実践しやすい方法を取り入れ、毎年元気なイチゴを収穫するための基礎を整えていきましょう。
関西の梅雨と夏の暑さがイチゴ栽培に与える影響とは

関西でイチゴを育てる場合、梅雨から夏にかけての環境変化を理解することが、翌年も安定して収穫するための重要なポイントになります。
イチゴは比較的育てやすい作物ですが、暑さや湿気への耐性はそれほど高くありません。
特に収穫を終えた後の株は、春まで実を育てたことで体力を消耗しており、この時期の管理によって秋以降の生育状態が大きく変わります。
関西の梅雨は気温が上昇する時期と重なりやすく、雨の日が続くことで土の中や株周辺の湿度が高くなります。
また、梅雨明け後は急激に気温が上がり、強い日差しによって葉や根がダメージを受けやすくなります。
イチゴは涼しい環境を好む植物のため、夏場に適切な対策を行わないと株の生育が停滞し、秋以降に十分な花芽を作れなくなる場合があります。
この時期に大切なのは、単純に水を多く与えたり日差しを避けたりするだけではなく、株が過ごしやすい環境を整えることです。
余分な湿気を逃がすための風通し、根を弱らせないための水分管理、病気を防ぐための葉や株元の整理など、複数の対策を組み合わせることが効果的です。
高温多湿で起こりやすいイチゴのトラブルを知る
梅雨から夏にかけてイチゴで発生しやすい問題は、大きく分けると病気、害虫、根の傷みの3つがあります。
これらは別々に発生するように見えても、実際には高温多湿という環境条件が共通した原因になることが多くあります。
特に注意したいのが、葉や果実に発生する病気です。
湿った状態が長く続くと、葉の表面や株元の風通しが悪くなり、カビを原因とする病気が広がりやすくなります。
収穫後の株では古い葉が残っていることも多く、そこに水分がこもることで病原菌が増えやすい環境になります。
また、夏の高温時にはアブラムシやハダニなどの害虫も発生しやすくなります。
これらの害虫は葉から養分を吸収するため、被害が進むと葉の色が悪くなったり、新しい葉の成長が弱くなったりします。
小さな被害でも放置すると株全体の勢いが落ち、翌年の収穫量にも影響します。
さらに、夏場に見落としやすいのが根の状態です。
水はけが悪い土では根の周囲が酸欠状態になり、根腐れを起こすことがあります。
一方で、暑さによって土の表面だけが乾燥し、根が十分に水を吸えない状態になることもあります。
関西の夏にイチゴを元気に育てるには、気温や雨量だけを見るのではなく、株の変化を日々観察することが重要です。
葉の色、茎の張り、土の乾き具合を確認し、小さな異変の段階で対処することで、大きなトラブルを防ぎやすくなります。
梅雨と夏はイチゴにとって厳しい季節ですが、適切な管理を続ければ株を丈夫に育てるための大切な期間にもなります。
この時期を上手に乗り切ることが、翌年の豊かな収穫につながります。
梅雨前に行いたいイチゴの株管理と環境づくり

関西でイチゴを育てる場合、梅雨入り前の管理は夏越しの成否を左右する大切な作業です。
春の収穫を終えたイチゴは、一見すると役目を終えたように見えますが、実際には翌年の収穫に向けて株を充実させる重要な時期に入っています。
この時期に株の状態を整えておくことで、梅雨の湿気や夏の高温による負担を軽減し、秋以降に元気な生育を促すことができます。
梅雨前に意識したいポイントは、株周辺の環境をできるだけ蒸れにくくすることです。
イチゴは乾燥しすぎる環境も苦手ですが、湿った空気がこもる状態も好みません。
葉が密集したままになっていたり、枯れた葉が株元に残っていたりすると、雨や水やりによる水分が長時間とどまり、病気の発生リスクが高まります。
また、収穫後の株はランナーを伸ばして子株を作る時期でもあります。
葉や根がしっかり活動できる環境を整えることは、丈夫な苗を育てることにもつながります。
梅雨に入る前に不要な部分を整理し、株が健全に成長できる状態を作っておくことが大切です。
古い葉や傷んだ部分を取り除いて風通しを改善する
イチゴの株管理で基本となる作業が、古い葉や傷んだ葉の整理です。
春の収穫期を終えた株には、役目を終えた葉や黄色く変色した葉が残っていることがあります。
これらの葉は光合成の効率が低下しているだけでなく、湿気がたまりやすく病原菌の温床になることがあります。
葉を取り除く際は、葉の色や状態を確認しながら、株元から優しく切り取ります。
ただし、元気な緑色の葉まで多く取り除いてしまうと、光合成による養分作りが不足し、株の回復が遅れる可能性があります。
必要なのは一度に大量に切ることではなく、不要な葉だけを適切に整理することです。
特に梅雨前は、株の中心部分に湿気がこもらないようにすることが重要です。
葉が重なり合っている場合は、風が通る隙間を作ることで、雨の後でも葉が乾きやすくなります。
風通しの改善は、病気の予防だけでなく、害虫の早期発見にも役立ちます。
株元を確認する際には、傷んだ葉だけでなく、古い果柄や枯れた部分も取り除きます。
清潔な状態を保つことで、梅雨時期のトラブルを減らし、夏に向けて株を安定させることができます。
プランター栽培では置き場所と排水対策が重要
プランターでイチゴを育てている場合、梅雨から夏にかけては置き場所の見直しが欠かせません。
限られた土の量で育つプランター栽培では、地植えよりも温度や水分の変化が大きくなりやすいためです。
梅雨時期は雨が直接当たり続ける場所を避け、必要に応じて軒下などへ移動できるようにしておくと管理しやすくなります。
ただし、完全に日陰へ置いてしまうと光合成が不足し、株が弱る原因になります。
明るさを確保しながら、強い雨や蒸れを避けられる場所を選ぶことが理想です。
また、プランター栽培では排水性の確認も重要です。
底穴がふさがっていたり、受け皿に水がたまったままになっていたりすると、根の周囲が常に湿った状態になります。
イチゴの根は酸素を必要とするため、水分が多すぎる環境では根の働きが低下しやすくなります。
対策としては、鉢やプランターの下に台を置いて底面の通気を良くする方法があります。
雨の後に余分な水が抜けやすくなり、根の環境改善につながります。
また、植え付け時から水はけの良い土を使うことも、夏越しを成功させる基本です。
梅雨前の株管理は、派手な作業ではありませんが、翌年の収穫量を左右する土台作りの期間です。
葉の整理、風通しの確保、適切な置き場所と排水管理を丁寧に行うことで、関西の蒸し暑い季節でもイチゴを健全に育てやすくなります。
関西の夏を乗り切るイチゴの水やりと暑さ対策

関西の夏は、イチゴにとって厳しい環境になりやすい季節です。
梅雨が明けると気温が一気に上昇し、日中は強い日差しによって株や土の温度が高くなります。
特にプランター栽培では土の量が限られているため、地植えよりも乾燥や温度変化の影響を受けやすくなります。
イチゴは涼しい気候を好む植物で、根が高温にさらされると吸水力が低下し、葉の元気がなくなったり生育が停滞したりすることがあります。
そのため、夏越しでは水分を補給するだけでなく、根が健全に働ける環境を維持することが重要です。
夏場の管理で意識したいポイントは、以下のような基本的な作業です。
- 土の乾き具合を確認して適切なタイミングで水を与える
- 強い直射日光による株元の温度上昇を防ぐ
- 根が蒸れないように排水性と通気性を保つ
- 葉や株の状態を観察して早めに異変へ対応する
水やりや暑さ対策は、単に株を枯らさないためだけの作業ではありません。
夏の間に葉を健康に維持できれば、秋以降の株の充実や翌年の収穫にも良い影響を与えます。
高温による根傷みを防ぐ水やりのポイント
イチゴの夏越しで特に注意したいのが、水やりの方法です。
暑い時期になると土の表面が乾きやすくなりますが、表面だけを見て頻繁に水を与えると、根の周囲が常に湿った状態になり、根傷みの原因になることがあります。
基本的には、朝の涼しい時間帯に水やりを行うことが適しています。
朝に十分な水分を与えることで、日中の蒸散による水分不足を防ぎ、株が暑さに耐えやすくなります。
一方、気温が高い日中に冷たい水を大量に与えると、土の中の温度変化が大きくなり、根に負担をかける場合があります。
また、夕方の水やりは状況に応じて行います。
日中に土が乾きすぎている場合は補給が必要ですが、夜間まで湿った状態が続くと、湿度が高まり病気のリスクが上がります。
特に梅雨明け直後は、晴天の日と雨の日で土の状態が大きく変化するため、決まった回数ではなく土の状態を確認することが大切です。
水やりの際は、葉や実ではなく株元の土へゆっくり与えることを意識します。
勢いよく水をかけると泥が跳ねて葉に付着し、病気の原因になることがあります。
また、根が広がっている範囲全体に水が届くように、鉢底から少し水が流れ出る程度を目安にするとよいでしょう。
夏の水管理では「乾かさないこと」だけを意識するのではなく、「根が呼吸できる状態を保つこと」が重要です。
適度な乾湿の変化を作ることで、根が丈夫に育ち、暑さへの抵抗力も高まります。
遮光やマルチを活用して株元の温度上昇を防ぐ
関西の夏の日差しは非常に強く、プランターや鉢では土の温度が急激に上昇することがあります。
土の温度が高くなりすぎると、根の働きが弱まり、水分や養分を十分に吸収できなくなる場合があります。
そのため、水やりと合わせて株周辺の温度管理を行うことが大切です。
効果的な対策の一つが、適度な遮光です。
夏の直射日光を長時間受ける場所では、午前中から午後にかけて強い光が株へ負担を与えます。
完全な日陰に移動させると光合成不足になるため、明るさを確保しながら強い日差しだけを和らげる環境を作ることが理想です。
例えば、夏の午後だけ遮光ネットを利用したり、風通しの良い半日陰へ移動させたりする方法があります。
特に西日が強く当たる場所では、夕方まで高温状態が続きやすいため注意が必要です。
また、株元の温度上昇を防ぐ方法としてマルチの活用も有効です。
マルチには、土の急激な乾燥を防ぐだけでなく、雨や水やりによる泥はねを抑える効果もあります。
株元を清潔に保つことで、病気の発生リスクを減らすことにもつながります。
ただし、夏場に湿気がこもるような状態でマルチを厚くしすぎると、かえって蒸れの原因になることがあります。
株元の風通しを確認しながら、土の状態に合わせて調整することが大切です。
関西の暑い夏を乗り切るためには、水分補給、温度管理、通気性の確保を組み合わせた総合的な管理が必要です。
イチゴは夏の過ごし方によって秋以降の生育状態が変わるため、この時期の丁寧な手入れが翌年の収穫につながります。
イチゴを病気や害虫から守るための予防管理

関西の梅雨から夏にかけては、イチゴの病気や害虫が発生しやすい時期です。
気温の上昇と湿度の高さが重なることで、葉や株元の環境が悪化しやすく、春まで元気だった株でも急に生育が弱ることがあります。
特に収穫後のイチゴは、果実を育てたことで体力を消耗しており、適切な予防管理を行わないと病害虫の影響を受けやすくなります。
病気や害虫への対策で大切なのは、発生してから対応するのではなく、日頃から被害を起こしにくい環境を作ることです。
薬剤などによる対処も方法の一つですが、家庭菜園ではまず株の状態をよく観察し、早い段階で異変を見つけることが基本になります。
イチゴの健康を保つためには、次のような管理を習慣にすると効果的です。
- 葉の色や形に変化がないか確認する
- 株元に枯れ葉や傷んだ部分を残さない
- 葉が混み合っている場合は整理して風通しを確保する
- 水やり後に長時間葉が濡れた状態にならないよう注意する
病気や害虫は、株が弱ったタイミングで発生しやすくなります。
そのため、日々の管理によってイチゴが本来持つ生育力を維持することが、最も効果的な予防につながります。
うどんこ病や灰色かび病を防ぐ日常チェック
イチゴで注意したい代表的な病気に、うどんこ病や灰色かび病があります。
どちらも湿度が高い環境で発生しやすく、梅雨時期から夏にかけては特に注意が必要です。
うどんこ病は、葉や茎、果実の表面に白い粉のようなものが付着する病気です。
初期段階では一部分だけに見えることもありますが、放置すると葉全体に広がり、光合成の働きを低下させます。
葉が十分に光合成できなくなると、株の成長が鈍り、翌年に向けた体力作りにも影響します。
一方、灰色かび病は、湿った環境で発生しやすい病気です。
傷んだ葉や果実などから広がることが多く、梅雨時期のように雨が続く季節では特に注意が必要です。
枯れた葉や収穫し忘れた果実を株元に残しておくと、病気の発生源になることがあります。
予防の基本は、株周辺を清潔に保つことです。
古くなった葉や傷んだ部分は早めに取り除き、風が通る状態を維持します。
また、水やりでは葉に水をかけるよりも株元へ与えることを意識すると、葉が濡れている時間を短くできます。
日常のチェックでは、特別な道具を使わなくても、葉の表裏や株元を確認するだけで早期発見につながります。
葉の裏側には変化が現れることもあるため、表面だけでなく全体を見る習慣をつけることが大切です。
アブラムシやハダニなど夏に増える害虫への対策
夏の高温期には、アブラムシやハダニなどの害虫にも注意が必要です。
これらの害虫は非常に小さいため見逃しやすいですが、数が増えるとイチゴの生育に大きな影響を与えることがあります。
アブラムシは新しい葉や茎に集まり、植物の汁を吸って株を弱らせます。
被害を受けた部分では葉が縮れたり、新芽の成長が悪くなったりすることがあります。
また、ハダニは葉の裏側に発生しやすく、吸汁によって葉に細かな斑点を作ります。
被害が進むと葉全体の色が悪くなり、光合成能力が低下します。
害虫対策では、まず早期発見が重要です。
水やりや葉の手入れを行う際に、葉の裏側や新芽付近を確認すると発見しやすくなります。
少数の段階であれば、取り除いたり、水で洗い流したりすることで被害を抑えられる場合があります。
また、害虫が発生しにくい環境を作ることも大切です。
株が弱っていると害虫の影響を受けやすくなるため、適切な水やりや風通しの確保によって健康な状態を維持します。
肥料を与えすぎることも、柔らかい新芽が増えて害虫を招く原因になる場合があるため注意が必要です。
イチゴ栽培では、病気や害虫を完全になくすことよりも、被害を小さいうちに抑える管理が重要です。
梅雨や夏の時期に丁寧な観察を続けることで、株の状態を安定させ、翌年の収穫につながる丈夫なイチゴへ育てることができます。
収穫後のイチゴを翌年につなげるランナー管理

イチゴ栽培では、春の収穫が終わった後の管理が翌年の出来を大きく左右します。
収穫後の株は役目を終えたように見えますが、実際には次のシーズンに向けて新しい株を育てる大切な時期に入っています。
その中でも重要な作業が、ランナーを利用した子株作りです。
ランナーとは、親株から伸びる細長い茎のことで、その先に新しい株となる子株ができます。
家庭菜園では、この子株を育てて翌年の収穫株として利用する方法が一般的です。
ただし、すべてのランナーや子株を育てればよいわけではありません。
丈夫で収穫性の高い株を選び、適切な管理を行うことが重要です。
関西のように梅雨から夏にかけて高温多湿になる地域では、ランナー管理にもいくつか注意点があります。
暑さや湿気によって親株が弱ったり、子株が十分に根付かなかったりすることがあるため、風通しや水分管理を意識しながら育てる必要があります。
収穫後のランナー管理で意識したいポイントは、以下の通りです。
- 元気な親株から伸びたランナーを利用する
- 根が十分に張った子株を選ぶ
- 夏の高温や乾燥から子株を守る
- 秋までに充実した苗へ育てる
親株の状態を確認せずに増やしてしまうと、病気や生育不良の性質を引き継ぐ可能性があります。
そのため、春に実付きが良く、葉の色や株の勢いが良かった株を中心に子株を育てることが、翌年の安定した収穫につながります。
元気な子株を選んで秋までに丈夫な苗へ育てる
ランナーからできた子株は、すべて同じように育つわけではありません。
一般的には、親株から近い位置にできる子株よりも、少し離れた位置にできる子株のほうが育苗用として適しているとされています。
親株から十分に養分を受けながら成長し、根や葉の発達が進みやすいためです。
子株を選ぶ際は、葉の枚数や根の張り、全体の勢いを確認します。
葉が小さく弱々しいものや、根付きが悪いものは、秋以降の成長が遅れる場合があります。
一方で、葉がしっかり展開し、株元に厚みがある子株は、翌年の収穫株として期待できます。
子株を育てる際には、まず根をしっかり張らせることが重要です。
ランナーを親株につないだまま育てる方法では、子株が安定するまで水分や養分の供給を受けられます。
根が十分に伸びたことを確認してから切り離すことで、植え替え後の負担を減らすことができます。
夏の育苗では、水切れに特に注意が必要です。
小さな子株は根の量が少なく、乾燥の影響を受けやすいため、土の状態をこまめに確認します。
ただし、常に湿った状態にすると根が弱る原因になるため、水はけを確保しながら適度な水分を維持することが大切です。
また、子株同士が密集すると風通しが悪くなり、病気が発生しやすくなります。
葉が重なり合う場合は間隔を調整し、日当たりと通気性を確保します。
特に関西の夏は湿度が高いため、蒸れを防ぐ管理が欠かせません。
秋までに丈夫な苗へ育てることができれば、冬を越して翌春に元気な花を咲かせる準備が整います。
イチゴは一度植えたら終わりではなく、収穫後の手入れによって次の収穫が決まる作物です。
ランナー管理を丁寧に行うことで、毎年安定して実を楽しめる株へ育てることができます。
秋の花芽形成に向けた夏以降の肥料管理

イチゴ栽培では、夏以降の肥料管理が翌年の収穫量や果実の品質を左右する重要な作業になります。
春の収穫が終わった後、株はランナーを伸ばして子株を育てながら、次のシーズンに向けた準備を進めています。
この時期に適切な栄養管理を行うことで、秋の花芽形成が進み、翌春に充実した実を付けやすい株へ育てることができます。
イチゴは、夏の間に葉や根を充実させ、秋になると気温の変化を感じながら花芽を作る性質があります。
そのため、夏の管理では単純に大きく育てることだけを目的にするのではなく、株全体のバランスを整えることが大切です。
葉ばかりが茂ってしまったり、根の発達が不十分になったりすると、花芽形成に影響が出る場合があります。
特に関西の夏は高温多湿になりやすく、暑さによって根の活動が低下することがあります。
この状態で肥料を多く与えると、株がうまく吸収できず、土の中に肥料成分が残ってしまうことがあります。
肥料管理では「与える量」だけでなく、「株が吸収できる状態かどうか」を確認することが重要です。
夏以降の肥料管理では、次の点を意識するとよいでしょう。
- 葉の色や生育状態を見て肥料の必要性を判断する
- 弱った株には急激な追肥を行わない
- 根が活動しやすい環境を整えてから肥料を与える
- 秋の花芽形成を意識して株の充実を優先する
収穫量を増やしたいからといって肥料だけに頼るのではなく、水分管理や日当たり、根の状態なども含めて総合的に管理することが、長く収穫できるイチゴ栽培につながります。
肥料の与えすぎを防ぎ株のバランスを整える
イチゴの肥料管理で注意したいのが、肥料の与えすぎによる株の乱れです。
特に窒素成分が多い肥料を過剰に与えると、葉や茎の成長が優先され、花芽形成に適した状態にならないことがあります。
葉が濃い緑色で大きく育っている場合、一見すると健康な株に見えます。
しかし、栄養が葉の成長に偏っていると、根や花芽の準備が十分に進まないことがあります。
イチゴ栽培では、葉を大きくすることだけではなく、翌年に実を付けるための体作りを意識する必要があります。
肥料を与える際は、株の状態を確認しながら少量ずつ調整することが基本です。
葉の色が薄く、生育が明らかに弱い場合は栄養不足の可能性がありますが、暑さで株が弱っている場合は、まず環境改善を優先します。
根が弱った状態で肥料を追加しても、十分に吸収できないためです。
また、肥料を施す場所にも注意が必要です。
株の中心や葉に直接肥料が触れると、傷みの原因になることがあります。
株元から少し離れた場所へ施し、水やりによってゆっくり土になじませることで、根が吸収しやすい状態を作れます。
秋に向けた管理では、夏の間に無理な成長を促すよりも、丈夫な根と適度な葉数を維持することが重要です。
気温が落ち着いてくると、イチゴは自然に花芽形成の準備へ移行します。
そのため、夏の終わり頃からは株の状態を観察しながら、必要に応じた肥料管理を行います。
関西の家庭菜園では、暑さによる消耗と湿気による根の負担が重なりやすいため、肥料の量よりもタイミングが大切です。
株が元気に育つ環境を整えたうえで適切な栄養を補うことで、秋以降に充実した花芽を作り、翌年の豊かな収穫につなげることができます。
関西の気候に合わせたイチゴ栽培で毎年収穫を楽しむために

関西でイチゴを毎年安定して収穫するためには、春の収穫期だけでなく、その後の管理を丁寧に行うことが重要です。
イチゴ栽培というと、苗を植えて実を収穫するまでの期間に注目されがちですが、実際には収穫後から夏、秋にかけての育て方が翌年の出来を大きく左右します。
特に関西のように梅雨の湿気と夏の高温が重なる地域では、季節ごとの環境変化を理解し、それに合わせた管理を行うことが丈夫な株作りにつながります。
春にたくさんの実を付けたイチゴは、その後も休むことなく翌年に向けた準備を続けています。
収穫後の株はランナーを伸ばし、新しい子株を作りながら根や葉を充実させます。
この時期に葉を整理し、病気や害虫を防ぎ、適切な水分と栄養を与えることで、秋の花芽形成へとつながっていきます。
関西の家庭菜園で特に意識したいのは、高温多湿への対策です。
梅雨時期は雨が続くことで株元が蒸れやすくなり、病気の発生リスクが高まります。
また、梅雨明け後は強い日差しによって土の温度が上昇し、根が弱りやすくなります。
そのため、季節ごとの特徴に合わせて、次のような管理を組み合わせることが大切です。
- 古い葉や傷んだ部分を取り除き、風通しを良くする
- 土の乾き具合を確認しながら適切に水やりを行う
- プランターでは置き場所や排水性を調整する
- 病気や害虫を早期発見できるよう定期的に観察する
- ランナーから丈夫な子株を育て、翌年用の苗を準備する
イチゴは、一度植えれば毎年同じように収穫できる作物ではありません。
毎年安定した実りを得るためには、その年の株の状態を見ながら管理方法を調整する必要があります。
気温や雨の量は毎年変化するため、決められた作業を機械的に行うだけではなく、葉の色や株の勢い、土の状態を確認する習慣が大切です。
また、家庭菜園では収穫量だけでなく、株を長く維持することも楽しみの一つです。
元気な親株から育てた子株が翌年に花を咲かせ、再び赤い実を付ける過程には、イチゴ栽培ならではの魅力があります。
そのためには、収穫後の管理を「終わった後の作業」と考えるのではなく、「次の収穫を作るための準備期間」と捉えることが重要です。
肥料についても、与える量だけを増やせばよいわけではありません。
夏場に弱った株へ過剰な肥料を与えると、根に負担をかけたり、葉ばかりが茂って花芽形成に影響したりすることがあります。
株の状態を確認しながら必要な分だけ補うことで、バランスの良い成長を促すことができます。
病気や害虫への対策も、発生してから慌てるより、日頃から予防することが効果的です。
葉の裏側や株元を確認し、小さな変化を早めに見つけることで、大きな被害を防ぐことができます。
特に夏場は害虫が増えやすいため、水やりや手入れのタイミングで株を観察することを習慣にするとよいでしょう。
関西の気候は、イチゴ栽培にとって決して簡単な環境ではありません。
しかし、梅雨の湿気対策、夏の暑さ対策、秋に向けた株作りを意識すれば、家庭菜園でも毎年収穫を楽しむことは十分可能です。
大切なのは、イチゴの生育リズムに合わせて手をかけることです。
春の収穫を楽しんだ後も、夏越しや苗作り、秋の準備を丁寧に続けることで、翌年にはさらに充実した株へ育っていきます。
関西の気候に合った管理を身につけ、毎年元気なイチゴを育てる楽しみを長く味わっていきましょう。


コメント